2 novembre 2010
白衣(はくえ)の女を読み終えて (2)
翻訳のうまさと、自分の愚かにも楽しい想像力のお陰で読み進めたのであるが、自分はいつしかマリアンに恋をしてしまったらしい。 マリアンがいなければ、ローラは自分が受ける数々の苦境をことごとく自分の力では跳ね返せなかったと思うからだ。 ローラは美しい女性ではあるのだが、俗に言う「お嬢様」なのだ。 一昨年のNHKの大河ドラマは「篤姫」であったが、かの篤姫も上流の出ではあったが、自分の知力で難局を切り抜けられる女性であった。一方、ローラは純真無垢のお嬢様そのものなのだ。しかしローラには、彼女が苦境に陥ると、不思議と女性の血縁者のほうから、彼女を助けにいくという不思議なパワーを持っているようだ。...